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故・絵鳩毅さんの戦争、シベリア、戦犯管理所の16年間の壮絶な体験が本になりました。

8月 21st, 2017

森達也さんに推薦の一文を寄せていただいています。

私たち神奈川支部にとっての柱であった絵鳩毅さんが亡くなられて、中帰連の方々もすでにほとんどの方も亡くなられ、本来の活動である証言集会の開催が不可能になっていました。

しかし、なんとしても絵鳩さんの撫順戦犯管理所での体験を中心とする活動の記録を残すことによって、そして多くの方々に読んでもらって中帰連の方々の果たした役割を再認識し、その活動の根っこをしっかりと残していきたいと考えました。

絵鳩さんは克明な、そして膨大な手記を残しておいてくださいました。その中のほんの一部ですが、今回、戦争体験の部分を『皇軍兵士、シベリア抑留、撫順戦犯管理所:カント学徒、再生の記』として出版するこができました。若干の資料や本文中に写真などを加えてできる限り若者にも読みやすいよう心がけて編集しました。

多くの中帰連会員が回想録を残しておられますが、その詳細さや具体性においては類を見ない充実した内容になっていると考え、歴史に残すためにも出版にこだわってきました。カント学徒であるという思想性が軍隊や抑留生活のなかでどんな意味を持ったのか、戦犯管理所で認罪をする過程ではどんな変化が生じたのかといった側面は、戦争の時代と現在を繋げて考察するための重要な論点だと考えています。出版事情の厳しい折柄にも関わらず、幸いにも花伝社の協力を得て今回の発刊の運びとなりました。

これまでも自費出版で頒布してきましたが、広く読んで頂きたいという絵鳩さん本人と神奈川支部の悲願がようやく実現できました次第です。ぜひ、多くの方々に手に取っていただきたいと思います。

神奈川支部では、このホームページを通じて本書を限定価格で提供しています(送料も負担)。入手方法は、こちらのPDFチラシをご覧下さい。
メールでの購入申し込みは部数、郵便番号、住所、お名前、電話番号を下記アドレスまでお知らせください。
kura-r@ka2.so-net.ne.jp
なお、ご意見、ご感想などもお寄せいただければうれしいです。

2017年8月

撫順の奇蹟を受け継ぐ会神奈川支部
支部長 松山英司

 

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